彼女はいなくなった。

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彼女はいなくなった。

広川麻里奈とは図書館でしか会わないような間柄だったが広川がその日元気がない様子なのは自分にもわかった。 「どうしたの?」 何気なく問う。 「え?」 「いや元気ないからさ。」 ああわかる?と無理に笑う広川。 「俺でよければ話聞くけど。」 広川はしばらく黙ったあと口を開く。 「紗綾香ちゃん、わかる?あの、加藤くんの隣の席の。」
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