act1:最悪な再会

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「おい、見ろよあれ!今注目されてる西野花じゃん」 「嘘!?あの未来のそばにって言うドラマ出てた人?」 「そうそう氷の女王な。あの見下したような目、ゾクゾクするぜ」 「演技も上手いし最高だったよなあ。つーか俺ら同じクラスとか最高じゃね?」 長い黒髪をなびかせて、校門をくぐり、人目をきにせずスタスタ歩いていく。 演技以外で目立つのは苦手だ。 私の名前は西野花(にしのはな) この春から桜ヶ丘芸能学校に通う高校1年生。 小さい頃から芸能界活動をしていて、今は女優として活動中。 「キレイ……」 ピンクに色づいた桜の花が出迎えてくれる。 いい学校だなあ。 この学校は将来、表舞台に立つ人が多く通う場所。 授業に出られなかった時に支援してくれる制度や出席が出来ない際にレポートで補ってくれる制度などがあることから、私はここに入学することに決めた。 「楽しめるかな……」 私は中学の頃まで学校にはほとんどいけなかったため、学校生活の思い出がない。
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