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 洋一はわざとこういう企画をあげたにちがいない。操は今や確信していた。  洋一はリュックから茶封筒を取り出した。中からネット記事をプリントアウトしたらしいA4の用紙の束を取り出す。 「いいか? これまでの自分の経験は一度捨ててくれ。一から素人のつもりで取材してくれ。期限はいつでもいいから」 「強引だなぁ」 「そうだ。お前にいつまでもぐじぐじされてるとおれも張り合いがないんだよ。前も言ったが、後輩とはいえお前のことは『戦友』だと思ってるんだ」  操はのせられたと思いつつも、今さらうまく断ることができなくなっていた。
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