私→彼女

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私→彼女

彼女のことが好きだ。 そう認識したのはいつのことからだろう。 上手く思い出せない。考えれば、友達になったきっかけもよく覚えていない。 気付くといつも彼女を目で追っていて、常にその隣にいたいと切に思っていた。登下校中も、学校にいる時も、トイレに一緒に行くのでさえ。 思春期の女の子には、一般的にこういう所がある。好きな友達と何をするのも一緒。同じ部活・選択科目、揃いの文房具に似ている髪型。変な事ではない。ただ少し違うとすれば、彼女に対する想いの度合いが、私は他の女の子達より重かったのだと思う。同性愛者かと言われるとよく分からない。 彼女だから好き。 それが一番しっくりくる表現だ。 彼女は、同じ女子校の同級生の高校2年生で、背は153cm。少しぽっちゃり体型で、肩より少し伸びた黒髪を、毎日かわいくおさげに編んでいた。 赤毛のアンシリーズをこよなく愛する読書家で、性格はとてつもなく優しい。誰かに怒ったりしたことなど無いのではないだろうか。いつも穏やかで、悪い言い方をすれば少しぼ~っとしている。 対する私は背が170cm近くあり、ガリ痩せ。長く伸ばしたバサバサの髪を彼女のように編みたいものの、不器用で伸ばしっぱなしだった。 本より動画。ユーチューブで面白画像を見るのが趣味の、常に何か不満そうだと思われる、基本仏頂面な人間だった。
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