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「あれはどう見ても3年の先輩と、えっと、その、キスを」
「だー!ダメ!ごめんやっぱり言わなくていいや!口に出しちゃうとなんかアレ!アレだよアレ!」
「で、でもさ?ホラさっきのは女の先輩からしてたから、その……」
「一緒だよ」
和美ちゃんが指を差す方向に目を向けると、中庭から見える砂羽くんの教室の奥の方で、3年のナントカ先輩にネクタイを引かれながらキスをしている破廉恥な2人がくっきりと視界に入った。
私達2学年の中でも噂になるほど美人な先輩、だった気がするけれど、そんなこと今はどうでもいい。ペロッと舌を出して満足気に砂羽くんに手を振りながら出て行くその行為がアウトだ。
「……見えてるよ、この浮気魔」
それでも私がどんなに悲しいって落ち込んだところでこんな事は日常茶飯事のこと。今まではどうにか我慢して、飽きられないように頑張らなくちゃってポジティブに考えては前を向いていた……けれども。
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