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それから私はクラスの友達に声を掛けて掛けて掛けて掛けて、どうにか合コンへ2件参加することが決まった。
みんな簡単にそういう集まりに参加しているのかと思っていたけれど、何しろ私にはまだ砂羽くんの彼女っていうレッテルが貼られている所為でお誘いは一切こないし、自分から声を掛けても「え、合コン行ってもいいの?」なんて顔で見られるから相当必死にもぎ取った達成感さえ味わっている真っ最中。
「じゃあ今日の夜6時からね。梨真ちゃんは和美と一緒に来るんでしょ?」
「あ、うん!ごめんね、急遽追加してもらって」
「気にしない気にしない!じゃ、また!」
同じクラスの葉月ちゃんはひらひらーっと手を振りながら笑って教室を後にする。
と、同時にジトッとした目で私を見ている和美ちゃん。合コン参加に反対の彼女は最後までその旗を下げる気はないらしい。
「梨真、本気で行くの?あたしは別にいいとしても、徳光 砂羽の所為で梨真まで同じところに落ちる必要はないよ?」
「付き合わせてごめん、和美ちゃん。でもね、これ以上ホントに砂羽くんとは付き合ってられないなって数学の時間に考えててね?砂羽くんよりもっともっと好きになれる人見つけて幸せになるって決めたよ!」
「1年間徳光氏のことが好きだったからどんな女と噂になっても我慢してきたのに、本当にもういいの?別れられる?」
「だ、大丈夫だよ!」
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