00.プロローグ

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中学生の時とはまた違った可愛らしいデザインの制服に袖を通して、新しいローファーを履いて、スクールカバンを提げて高校生になった時、誰だってきっと一度は夢見るものだと思う。 勉強も資格取得も頑張って、体育祭や文化祭は思いっきり楽しんでそれから―――……好みの男の子と恋をするんだって。 もちろん私もその1人、入学当初は多分人一倍そんな事を強く思っていた気がする。 大きくて綺麗な校舎に目を輝かせて、高校生って言う最高峰のブランドを持てることに胸を弾ませていたりもした。 そしてそんな私の門出に華を添えるように───。 ・・・ 「ねぇ、キミが梨真ちゃん……だよね?」 「え!?は、はい。私……です多分、ハイ」 「ふふっ、遂に見つけた」 「はい?」 「俺ね、梨真ちゃんのことがさ―――……」 ・・・ 入学してから僅か1ヶ月。 私達1学年の中でも1位2位を争う程の"イケメン"と言う名の看板を引っ提げていた砂羽くんに、唐突に告白されたのだった。
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