00.プロローグ

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問われれば間違いなく断言できる。 私が今まで生きてきた16年という人生の中でまず間違いなく1番のシンデレラストーリーですってね。 ―――ん? そりゃあ嬉しかったに決まってるよ。 182センチの高身長に、私好みの細いモデル体型でしょ?染めているのか地毛なのかはともかく、彼自身に1番お似合いな程好い長さのミックスパーマスタイル。 それにものすっごくイケメンだし、あんな人に出会えたこと自体に感謝だって思う。 告白された時だってね? みんなの前だったから恥ずかしかったし顔も真っ赤になっちゃったけれど、それでも私の前で目を見てちゃんと『好きだよ』と言ってくれたことは唯一の誇りだとも思っていた。 ……そう、思うんだけど。もう我慢できない。 今日でちょうど付き合って1年。 他の女の子の匂いを身体中に纏って記念日のプレゼントを渡してくる彼に、今日こそ言ってやるんだから。 ・ ・ ・
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