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「―――で、結局どうなったの?」
「"いや""絶対ダメ""死んでも別れてあげない"の一点張りで話が終わらなかったから諦めて帰ったんだよね」
「じゃあまだ別れてはないんだ」
「……うん」
憂鬱になる週初めの月曜日。
段々と温かくなってきている5月の太陽を浴びながら、1年生の頃からずっと仲良くしてもらっている和美ちゃんと2人、中庭にあるベンチに座ってお昼ご飯を食べていた。
砂羽くんとお付き合いを始めたばかりの頃は、先輩やクラスの中でも取り分け派手な女子達から睨まれたこともあったけれど、特有のソレも何故か1ヶ月も経てばみんな何事もなかったかのように普通に話しかけてくれるようになった。
和美ちゃん曰く『徳光 砂羽(とくみつ さわ)に彼女ができても特に変化があったわけではなく、付き合いが悪くなることもなければお触りし放題のゲスのままだから梨真を攻撃する必要もなくなったんだよ』とのこと。
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