会いたくないの

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「 高木社長、こんばんは。 いつもお世話になっております。 今日はよろしくお願いいたします。」 「 先生いつもお世話になっております。」 高木社長は夫に挨拶をすると私の目を見つめた。 何かを言わないといけない思い詰めた顔をして。 私はそんな顔の高木社長を見たのは初めてだった。 いつもブスっとしているが怖い感じを受けたのは初めてだ。 夫は他の人との話に興じている。 「 その髪はとてもいい。 そのドレスもとてもいい。」 高木社長は私を見つめて言った。 ( これって褒められてるの?デイすられてるの? 父親世代の人ってこんな感じかな? 言いにくい事を言う前にはまずはとにかく褒めるのだ。さすが社長。) 私は最近、高木社長の勧めでお米を取り寄せた事を思い出した。 「 美味しいお米をご紹介していただいてありがとうございます。 毎日ご飯が楽しみです。」
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