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きっと、全部夢の中の出来事だったのだろう。
地上に残された最後の楽園バリで、私は夢を見たに違いない。
翌日会ったワヤンは何事も無かったようにバギーを運転して、いつも通りに私をレストランやスパに連れて行った。
最終日、チェックアウトする私に彼はフロントまでついて来た。
「テリマカシー」私は言った。
「テリマカシー、マダムリエ」
ングラライ空港に向かう途中の車の中から見えた夕日はやはり大きくて赤かった。
バリでの思い出は、燃えるような夕日と夢の中でのワヤン。
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