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次の日に会社に就職先が決まった事を報告して、退職日を翌日と決めた。
休みが土日含めて三日間になり、久し振りに、ノーパソと向かい合い、鈍っていないかを確認した。
古い教科書を引っ張り出し、思い出そうと勉強した。
土曜日に梨香から電話が鳴った。
『採用おめでとう。私は口利きしてないから。それと、水菜さん悩みそうだから、服装は自由なの。ただ秘書はお客様の対応をする事もあるから、プログラマーさんみたいにトレーナーとかスエットとかは勘弁ね?
ラフでも少し清潔感あっておしゃれな感じ?ジーンズでもいいよ?
社員証は朝、渡すね。しばらくは私が教えるから気楽にね。
じゃあ、月曜日、待ってるね?』
「梨香さん、いろいろありがとう。これからよろしくお願いします。」
『今回は水菜さんの実力だよ?私も気があう人で嬉しい。よろしくね。
じゃあ、また。』
電話が切れると、本当なんだと実感する。
あんな男の下で働く不安はある。
けど、仕事と割り切ればいい。
極力、構わないようにしていればいい。
相手は社長だし忙しいはずだ。
そう考えて開き直った。
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