エターナルの最終兵器

1/6
6746人が本棚に入れています
本棚に追加
/201ページ

エターナルの最終兵器

エターナルエモーションの社長秘書として戻って半年が過ぎた。 2ヶ月前に梨香は立花 幸人と結婚して、時短で幸人専属として働いている。 15時には帰宅するため、その後に必要な仕事があれば、梨香から引き継いで二人を兼任する。 社内では水菜は、「エターナルの最終兵器」と呼ばれる様になっていた。 「おはようございます。本日のスケジュール確認をさせて頂きます。」 「はい。」 寝ぼけ顔はなく、ちゃんと話を真は聞く。 「うん、これでいい。あ、昼の場所だけ変えれないかな?」 「ああ、社長は野菜ばかりは苦手でしたね。お相手がベジタリアンなんです。 野菜の多い、ブュッフェタイプを探して予約を入れて、相手にも了承を戴いておきます。それでよろしいでしょうか?」 「ああ。お願いします。」 「では、失礼します。」 七瀬 真はちゃんと話は聞いている。 が、目は水菜を見ている。 (ワイシャツにフレアーのスカート。ローマの休日みたいだ。) 少しずつスカートの日も増えてきた。ロングのタイトの時もある。 短いスカートはない。 色もピンクや赤はない。 青、白、グレー、ベージュ、グリーン、黒、地味は変わらない。 最近は伊達メガネを掛け出して、伸びた髪をバレッタで留めるから怖い秘書に見える。 だけど仕事は完璧で、梨香の抜けた後も水菜一人で出来そうだ。 幸人もいい人材と満足している。 それは真も同じだった。
/201ページ

最初のコメントを投稿しよう!