モブ、だったりして。

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モブ、だったりして。

会社に戻ると高橋に話を聞いた。 「いつからあの店に通ってた?」 「え?いつ、って、ここ2日位です。いい店を見つけたなって思ってて…。」 高橋は遠慮気味に言う。 「そうか、奇遇だな。俺も常連だ。」 「そうなんですか?」 嬉しい声を出した。 ファンである高橋には同じである事は嬉しい事だ。 「で、岩永になんで教えた。」 「え?あの、岩永さんから近いうちに共同開発のお話をしたいと電話をいただきまして、それで…。」 そこまで聞いて真は舌打ちした。 「転送が裏目に出たな。しかも後ろの声だけで?小さい声だろうに分かるとか……岩永は変態か?モブが!」 と吐き棄てると、後ろからチョップを喰らう。 「岩永さんから見たら、モブは社長ですよ?全く……悲しいくらいにゲーム脳ですね?高橋にしてもモブは社長です。店に行くのも水菜を見るのもみんな公平で平等。自由なんですよ?そこ、ちゃんと分かって下さいね?」 「梨香!誰がモブだ!」 「社長ですぅ〜〜。」 スタスタと隣の部屋に逃げて行った。 高橋は困り、どうしたらいいかオドオドしていた。 「まぁいい!共同開発の話はスケジュール見てお前が予定に組み込め。 相手に連絡する前に俺に聞け。幸人にもな。」 「はい、分かりました。」 高橋はホッとして席に座る。 (店に行くのも、みずなを見るのも?彼女の事?知り合いなのか。) 新たなライバルが同じ部屋にいるとは、真は全く気付いてなかった。
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