2、太宰治の生きた街・三鷹  

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 話を戻しましょう。  三鷹で、ほぼ唯一当時の面影を残している(ボランティアガイドさん談)のが、三鷹駅のほど近く、JR中央線の上にかかる跨線橋(陸橋)です。  確かに、ここが一番感動しました。  太宰は友人をよくこの跨線橋に案内したということで、陸橋の階段に寄りかかる太宰の写真も残されています。太宰ファンの方なら、きっとピンとくる、有名な写真です。  この跨線橋、まさかと思いましたが、今でも普通に歩いて渡れるんです。  昭和2年竣工ということで、ちゃちなつくりのものを想像しましたが、行ってみると、立派な跨線橋でした。  市街地から少し離れていることもあり、あまり人は歩いていませんでしたが、それでも、一組のお母さんと小学生くらいの娘さんとすれ違いました。  さび付いてはいるものの、いやそれゆえに味のある手すりがついて、まるで映画にでも出てきそうな光景。太宰ゆかりでないとしても、何か想像力のかき立てられるような、素敵な場所でした。 09b7d120-afdc-44c5-ad96-465befc1c2e0
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