2、太宰治の生きた街・三鷹  

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 最後に、太宰旧居跡に。     太宰は1939(昭和14)年、30歳のときに、石川美知子と結婚し、同年9月、東京府北多摩郡三鷹村下連雀に転居しました。疎開などで家を離れることはあったものの、この家は太宰の終生の住処となったのです。  それは現在、駅からは少し離れた閑静な住宅街になっていました。太宰の借りていた家の後は今はなく、アパートが建っています。  唯一、太宰をしのばせるものが、近辺に残っていました。  それは、百日紅の木。  現在、市の文化施設「井心亭」があり、その敷地のはずれに植えられています。  「太宰治ゆかりの百日紅」と書いた札で、やっとそれとわかるくらいの目立たないものでした。  季節なのに、残念ながら、花は咲いていませんでした。
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