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改めて思い知ると、ある意味絶望してしまいそうになる。
この子の名前は上月透。店長の名前は上月冴子。透は息子。冴子は母親。要するに親子。親子だよ! マジ下手なことしてクビになったらどうしよう!
(いい子なのがまたこれ……)
そんな俺の心境を知る由もなく、不意にぶつかった視線に彼ははにかむように笑った。
「ふふ」
釣られて俺も、思わず笑顔。
(………)
……やばい。なんかやばい。これはやばい。
なんで俺、こんなことぐらいでちょっとときめいてんの?
そう言えば、よく見ると彼も、誰もが認める美貌の店長よろしく、随分整った顔立ちをしている。
身長だって、長身が売り(全くもって俺の主観だけど)の暮科や見城さんには負けるものの、一七〇に届かない俺に比べれば十分高いし!
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