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ルドルフ
待ち合わせ時間の10分前。
遅刻常習犯のアイツは、きっと
今日も遅れてくるんだろうな。
でも。
白く凍える冬の午後。
キンと冷えた空気はいっそ潔く…
こんな日の待ち合わせは、嫌いじゃない。
ふと、初デートを思い出す。
クリスマス前の寒い日だった。
やっぱりアイツは遅刻してきて…
わたしの顔を見るなり言ったんだ。
『ルドルフみたい』
ルドルフ?何それ?
眉根を寄せるわたしの鼻先をチョンとつつき調子ハズレに歌い出す。
『真っ赤なお鼻ぁの~
トナカイさんはぁ~♩.。』
???
怪訝な顔をすると
『知らない?
サンタのソリを引っ張ってる9頭のトナカイには名前が付いてんだよ。
その中の赤い鼻のヤツが"ルドルフ"』
へぇー、知らなかった。
…って、わたし鼻赤くなってるの?!
アイツは笑みを浮かべた。
『うん。真っ赤』
嘘!ヤダっ!!
ストールで隠そうとする顔を、大きな手が包み込む。
冷えきった頬が一気に熱を帯びた。
ちょっ…
『すげぇ可愛い』
/////💦
。* ♡…♡*。。* ♡…♡*。。* ♡…♡ *。
突然書きたくなったプチエピソードw
お楽しみいだけましたでしょうか?
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