胸騒ぎの夜

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胸騒ぎの夜

憧れの先輩と2人きりの地方出張。 しょぼいビジネスホテルを手配した筈なのに、旅行会社の手違いで天然温泉付きのリゾートホテルに泊まることが出来た(ラッキー🍀) 折角なので、お風呂にでも入ろうかとスーツのジャケットを脱ごうとした時_______________ コンコン…☆ ノックの音。 「はぁ~い」 ドアを開けた私は、そのまま固まってしまった。 目の前に立っていたのは、浴衣を着た 海老澤先輩。 細身のスーツ姿しか見たこと無かったけど、少しだけはだけた胸元は意外にも筋肉質で…思わず釘付けになってしまったのだ//// 「どうした? 工藤」 先輩の声に、はっと我に返る。 「…あ、いえ…別に」 「お前、まだそんなカッコしてんの?早く支度しろよ」 「え?支度って?」 きょとんとする私に、先輩は魅惑的な微笑みを投げかけた。 「浴衣に着替えて、風呂行くぞ」 ふ…ふ…風呂? って、先輩と_______________/// それって、究極のコミュニケーション。 は…は…裸のお付き合い!?(〃A〃) まぢですか? f416d630-2ade-4045-addd-8072b69e3e19 いやいや、そんな//// いきなり言われても、心の準備が… まさかの事態に身悶えしていると、先輩は不思議そうな顔をした。 「大丈夫か?顔が真っ赤だぞ……」 ……_______________ 暫しの沈黙。 不意に、先輩の容良い唇が弧を描く。 「工藤。ここのホテルの天然温泉露天風呂は混浴(・ ・)じゃない(・・・・)ぞ」 「えっ!!!」 やばぃ( º言º)やっちまった//// 人生最大級の恥ずかしい勘違い💦 沸騰しそうな程、真っ赤に染まった顔を隠すように俯くと、唐突に先輩の手が伸びてきた。 長い指が私の顎先を摘み、そのままクイッと上を向かされる。 端正な顔がゆっくりと迫ってきた。 「残念ながら天然温泉って訳にはいかないが、内風呂だったら2人で入れるか」 どうする? と甘く囁きながら、徐々に顔を寄せてくる。 その切れ長の綺麗な瞳に射抜かれたように、私は視線を外せない。 肯定も否定も出来ずにいると、先輩はぷっと吹き出した。 離した手で、私の髪をくしゃりと撫でる。 「なんてなっ、冗談だよ」 へっ? あぁ、冗談…ですよねぇ。 ほっとする反面、がっかりする私がいた。 「ほれ、早く支度しろよ。 俺先行ってるから」 背を向け歩き出した先輩が、急に振り返った。 「工藤!」 「は…はい」 「俺さ、好きなもんは最後に喰う派だから」 *:..。♡*゚¨゚゚・*:..。♡*゚¨゚゚・*:..。♡*゚¨゚・*: 久しぶりに小説仕立てにしてみました/// 温泉の浴衣も一応和装ですよね? 装飾無しver.もイラストコーナーに載せておきます。
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