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(つか)まれていた手をぐいっと、引っ張られる。 赤木さんはすぐ目の前にあったホテルに、あたしともども入って行こうとする。 「ちょ、ちょっと……赤木さん⁉︎」 あたしは両足を踏ん張って「抵抗」した。 ちょうどそのとき、通りの向こうから歩いてきた男女が、ちらりとこちらを見た。 ……助けを求めようか? すると、赤木さんはあたしからパッと手を離した。 ……助かった。
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