人通りが消えた繁華街

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 電柱の街灯以外に光が消えた住宅街を走ると、コンビニの明かりが見えてきた。店内から溢れ出る光に誘われてミユが建物へ近づくと、突然、彼女の足が止まった。 「嘘! 店の名前が変わっている!」  店の名前どころか、看板の色まで違っている。こうなると、マリアが働いているかどうかが怪しくなってきた。  今立ち止まっている位置から店内を覗いてみたが、人の姿がない。近づいてレジ付近を見たが、店員の姿がない。初めて聞くピロロンピロロンというチャイム音に迎えられて店内に入り、レジの奥の扉に向かって「すみませーん!」と声をかけるも、物音がしない。「マリアー!」と呼んでみたが、応答はない。  さあ、困った。  ミユは店内でどうしようかとうろうろしていると、姉が服のあちこちに小銭を入れたままにしている悪い癖を思い出した。 「お姉ちゃん、ごめん!」  ミユは、一目散に家へ戻った。
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