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In Other Words....
今日はどうもありがとう。
楽しかったね。レストランも、すごくよかった。特別な日くらい、特別な贅沢をしても罰は当たらないよね。
ああ、そこに座って。こらこら、ベッドの上で跳ねないで。
え? 男の人の部屋に上がるのは初めて?
そうなんだ。確かに、僕らは学生時代からお付き合いしているけれど、君を部屋に招待したことはなかったね。
そこはホラ、僕の性格だね。わかるだろ? 昔から規則や道徳にガチガチに縛られて生きてきたから、貞操観念だって半端じゃないわけ。だけどまぁ、君を大切に想っていたのもホントのことだよ。
痛った! もう、叩かないで。一発が強すぎなんだよなぁ。
でも君はホントすぐ赤くなるよね。肌が透き通るように白いからかな? こうやってからかうと本当に楽しいよ。赤くなった君は一段とキレイだしね。
ごめん、ごめん、もう言わないよ。叩かないでったら。僕も少し酔ってる。
いや、そうでもないかな。
特別な夜だから、君に『特別なお願い』をしたいんだ。
僕の話聞いてくれる?
あ、そう。やっぱりベッドの上に座る? うん。じゃあそうしな。僕もベッドに座るよ。
こら、キョロキョロしない。ちゃんとこっち向いて。
大事な話だからしっかり聞いてね。
……。
こうして並んでいると昔のことを思い出すね。
うん、そう。
今からもう10年くらい前かな。僕は中学生。君は高校生だった。
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