第一話 思い立ったが吉日

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 なんだかなにもかもアホらしくなった――。自分がいなくても世界は問題なく動き続けている。  適当に転職するか、はたまた今からでも専門学校や大学にでも通ってみようか、これから先のことを考えることからは逃げていた。  仕事ばっかりでろくに遊んでこなかったし、趣味といえば映画や海外ドラマの観賞ぐらいで金のかかることもやってこなかったので貯金はそれなりにある。  やりたいことがないわけじゃないし、もう1週間ぐらいゆっくり休んだら考えるからしっかり休ませてくれ。  ナオキは1人暮らしの狭い部屋の冷蔵庫からお茶を取り出して飲み、再びベッドに寝転がるとスマホのロックを解除した。今日も一日外出せずに先週から始めたソシャゲでもやりながら気になる映画を見るコースだろう――。  何かおもしろそうなことはないかな。SNSのアプリを開いて顔も知らない映画やドラマの好みが似ている人たちの投稿をサーっと眺めた。今日はあまり気にならないくだらない自分語りばかりか――。  ん、なんだこれ?…………挑戦者募集……成功すれば100億円……?
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