スターウォーズ

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スターウォーズ

   今回のお題は『スターウォーズ』。言わずと知れたSF…いえ、映画界全体に一つの転機をもたらした映画です。  全米公開は1977年ですが、日本公開は翌年の1978年。日本では奇しくもスピルバーグ監督の『未知との遭遇』と重なり、本場アメリカ以上に一大SF映画の年となりました。  日本公開前の1977年時点では、『惑星大戦争』という日本語タイトルが用意されていたようです(後年、東宝が同名の映画を製作しました)。  監督はジョージ・ルーカス。SF映画『THX-1138』という、大学時代に製作した同名映画のリメイクで監督デビューを果たし、ベトナム戦争時代の大学生を描いた青春映画『アメリカングラフィティ』で、それなりに知られるようになった、当時はまだ三十代の若手監督です。  最初は古いスペースオペラ映画『フラッシュゴードン』の、リメイクを希望していたのですが、版権を得る事が出来ず、代わりにオリジナルストーリーを考えたのが、この『スターウォーズ』でした。つまり逆に『フラッシュゴードン』の版権を得られていたとしたら、『スターウォーズ』は生まれなかった可能性もあったわけです。  この映画について、またこの映画がのちのハリウッドに与えた影響の大きさは、多くを語る必要はないでしょう。ともかくこの映画の登場で、それまでB級が当たり前と思われていたSF映画が、超大作が当たり前と一夜にして変わった事だけは伝えておきます。  私自身についてで言えば、中学生という多感な時期にこの作品に出逢ったのは、衝撃的としか言いようがありません。  それまでにも主にテレビ放映でしたが、海外のSF映画やSFテレビ番組を欠かさず見ていた自分にとって、その全てを上回る、まさにめくるめくワンダーランド(笑)  映画館に行ったのは二回でしたが、網膜に全てのシーンを焼き付けたものです。無論ビデオ販売などはない時代でしたので、ドラマ部分を収録した日本語版LPレコードも購入しました。ルークの吹き替えは神谷明氏でしたね。若気の至り、夜中に大音量で掛けて、近所のおっさんに怒鳴り込まれた記憶があります(笑)  SF小説の項でご紹介したSF作家の野田昌弘氏も、日本公開前の年にアメリカで先に鑑賞して狂喜乱舞、SF作家仲間に「すげーすげー!」と、国際電話をかけまくったそうです(笑)  この項は必然的に長くなるので幾つかに分けて続けます。  
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