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プロローグ
あれは何だったのだろう。
涼はここ三年間のことを思い出してるのだが、ほとんど頭に浮かんでこない。
美杉夕子が転校してきたこととその一週間あまり、そしてその後に起きたあの未曾有の大災厄ビッグウォール、
‥おれはどうかしてるんだろうか？
何かを思い出そうとすると頭に締め付けるような痛みが走るのだ。
ビッグウォールはまず地震から起きた。
誰もがその時点で大地震と感じただろう。ところがそのあと地割れの個所から光の柱のようなものが空へ向かって伸びた。
空は瞬く間に一変し、雷雨を帯びた凄まじい嵐が巻き起こる。
光の柱は繋がり、強烈な白光を放つ。
（なんなんだ‥これは）
人々は意識を失い倒れていく風景が凉にははっきりとみえた。
そして自分も‥
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