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次の日の朝
???
『おー………キリト…………い………』
キリトス
『ん……………誰?……』
ラアリクル
『ちょっと!いつまで寝てんだよ!もう、10時なんだけど!』
キリトス
『………………………!え!?もうそんな時間なの?』
ラアリクル
『まったく…僕が起こしに来なかったらいつまで寝る気だったのさぁ』
キリトス
『うぁ~ごめん、急いで準備する!って言いうか、なんでラアリがいるの?』
ラアリクル
『はぁ?何言ってるんだ!?窓から声をかけても来ないからわざわざ起こしに来てやったんだぞ!』
キリトス
『うっ……ありがとうございます……』
ラアリクル
『ほらっ!ぼさっとしてないで早く準備して!12時に出発したいんだから!』
キリトス
『はい!すみませんでした!』
キリトスは、ラアリクルに急かされながら旅に行く支度を整える
朝食のパンを口に押し入れ、リンセントがいる書斎へと向かう
…コンコン…
キリトス
『失礼します!父さん、今から王国に向かいます!…………っとすみません…』
リンセントの書斎には、昨日の魔物による襲撃について話し合うため大勢の議員達がいた
その中には、ラアリクルのお義父さんもいる
リンセント
『あぁ、キリトスか。すまない、今手が離せない。後はよろしくたのむ』
キリトス
『はい。こちらこそ、すみませんでした。では、行ってきます』
キリトスは、深々と議員達に向かってお辞儀をしたあとゆっくりと扉を閉めた
扉の奥から、
議員
『いや~リンセントさんの息子さんは立派ですね~。うちなんか、言うことを聞かなくてね…』
と言う声が聞こえてくる
プレッシャーがじわじわと競り上がって、身震いする
キリトス
『(大丈夫、大丈夫……俺は、この報告書を届けるだけだから…)』
深呼吸をして心を落ち着かせ、ラアリクルがいる玄関へと進む
ラアリクルは、玄関にある椅子に座って地図を眺めていた
キリトス
『ごめん、遅くなった』
ラアリクル
『ん?大丈夫だよ。きっと集まった議員達にでも捕まったんだろ?それよりも顔色が悪いけど、大丈夫か?』
キリトス
『え、あぁちょっとね…なんか、震えが止まらなくてさ…』
ラアリクル
『きっと緊張してんだよ。初めてだからね、自分たちで王国に行くの』
キリトス
『まぁ、行く途中で良くなるよね……』
ラアリクル
『きっとそうだよ。さぁ、早く行こう?早くしないと着くのが遅れるからさ!』
キリトス
『うん、そうだね!ところで王国までのルートはどうなるの?』
ラアリクル
『あぁ、それはね…』
ラアリクルは、手に持っていた地図をキリトスの前に持ってくる
ラアリクル
『えっと、ダートズ山脈を目指して行くんだけど一旦麓のラグ村で一泊してから、山脈を越えるつもりだよ』
キリトス
『OK!』
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