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出会い
ありきたりな出会いだった。
飲み会で向かいの席に座ったのが彼だった。
その頃好きだったバンドの話をして、去年行ったフェスの話をした。
途中でマリエが隣に来たので、そのままになったけど
次の日の食堂で連絡先を交換した。
一緒にいると落ち着くし、自然体の私でいられるから、彼と過ごす時間は増えていった。
連休に隣の県まで旅行に行った。
日帰りで、しかも電車移動だから疲れたけど彼が近くにいて色々な発見があった。
普段、こんな表情をするんだな。
疲れてきたときは、眉間に皺が寄るんだなと、彼の顔ばかり見ていたかもしれない。
彼は帰り道に
「付き合ってください」
と言った。
「私もあなたが大好きです」
と伝えた。
お互い一人暮らしだけど、その日は解散した。
もしかしたら、言葉にしないリズムが似ていたのかもしれない。
帰ってからお土産を片付けたり、バックに防水スプレーをかけて眠りについた。
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