251人が本棚に入れています
本棚に追加
彼女がオレの方を睨みつけてくる。
そんなふうに睨んでも、可愛くてオレを煽る材料にしかならないのに。
「・・・声、出さないの?」
空き教室にオレの声が響いた。委員会などの話し合いの時くらいしか使われない部屋だ。誰も来ないだろう。
涙目で。頬を染めて。
彼女が必死で声を押し殺してるのが分かるから、わざとそんなことを言ってみる。
何も言わない彼女の首筋に再び唇を這わすと、彼女の身体に力が入ったのが分かった。左手で彼女の両手の自由を奪っているのでやりたい放題だ。
こういう時に女の子の身体の作りの違いを感じる。細い手首二本、男の手一つで自由を奪えるなんて。そんなことをふと頭の片隅で考える。
右手で彼女の制服のリボンを解いてボタンを上から三つ外す。そんなに大きくはないが形の良い胸がシャツの合間から見えた。
「・・・今日水色?」
水色のレース。誰にでも優しくて、愛想の良い彼女にぴったりの色だなと思う。
彼女は何も答えずにふいっと横を向く。首筋まで真っ赤だ。
最初のコメントを投稿しよう!