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「可愛い色だね」
そう言いながら彼女の鎖骨辺りの皮膚を軽く吸う。彼女が息を呑んだのが分かったが、それで止められるほどオレも人間できてない。少しずつ吸う力を強くしていく。彼女の吐息に甘い響きが加わるのが分かった。
優しく八重歯で薄い肌を甘噛みする。彼女の口から息が漏れるけど気にしない。力を調整してるのでそんなに痛くないはずだ。目を瞑って声を押し殺している彼女の違う表情を見たくて、軽く八重歯に力を入れる。
「・・・痛っ」
彼女の目がオレに向く。涙目で、赤くて、可愛くて、つい苛めたくなるような可愛い反応だ。
「ごめんごめん」
唇を鎖骨から離すと赤く赤く花弁のような跡が残っていた。それを確認してオレはちょっとだけ笑ってしまう。
「跡ついた」
「・・・『つけた』の間違いじゃなくて?」
涙目の彼女が拗ねたように言う。
「制服から見えないとこにちゃんとつけたよ」
「でも着替える時とか見えるもん・・・」
「そんな気にしないって」
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