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初めまして
初めまして、嘘築という者です。
たいした人間じゃあありません。
自分で面白いと思った文章を、自己満足で書いています。
このエッセイは僕が日々の中で思った事を日記みたいに書いていく場所にしようと思います。あるいは備忘録の様に、でしょうか。
小説というのは、ひとつの作品に対してたくさんの命が宿っています。
命、つまりキャラクターのことですね。
しかし、小説というのは、登場人物が全員揃って大団円を迎えない作品というのがあります。あるいは、終わりさえ迎えられず、諦められてしまう作品というものがあります。
これは小説を書く以上、世界を描く以上、必ず作者が衝突する壁だと僕は思っています。
命をゴミ箱に捨てる行為を許容しなければならない。
辛いことだと思います。僕も愛情をかけて育てた世界を何度も破壊していますが、その瞬間僕に訪れるのはやはり自責の念と己の力不足に対する憎悪です。
自分にもっと世界を丁寧に描けるだけの文章力があれば、もう少し丁寧にプロットを構築していれば。
そんな後悔の念です。
主人公が、ヒロインが、脇役が、道に生えている草が、そこ存在した全てが僕を恨んでいるような気持ちになるのです。
知っています、これは僕一人の妄想に過ぎず、恨むも恨まぬも僕の手のひらの上の話だということは。
それでも、悔やまずには居られない。謝りたい。
本当に申し訳なかった。いつか必ずもう一度。
僕が文章を書くひとつの理由として、そんな捨ててきた世界をもう一度描くため。というのがあります。
世界を描けるなんて素晴らしいことだと思います。
しかし、作り上げることが出来るということは、それを捨てることが出来るということ。
責任感の裏には無責任があります。
これを読んでいるあなたが、たくさん世界を作り、大団円を迎えさせられることを祈っています。
初めましてでするには少し重たくて痛い話だったかもしれません。
読んでいただきありがとうございました。
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