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ある昼下がり、ケーキに甘いジャム、ジュースやポテトチップ、アイスやスパゲティ、ピザを買い込んだお母さんは、足早に自宅へ駆け込もうとしていた。 「あら!奥さん!どうしたのよ、その荷物!まさか?」 隣の奥さんが、じょうろを片手に話しかけてきた。 お母さんは持っていた袋をいったん玄関に置いた。 「そうなの、とうとうなの!あと3ヶ月ですって、急すぎてほんと困っちゃう。」 「あらま!それは大変ねぇ。うちなんかまる2年あったからほんと良かったわ!大往生よー」 「元々細身だったでしょう?このままじゃ親戚中回らないわ。本人はきついけど、成仏のためよ。今からみんなのために本気出さないとね!まぁ頑張るわ」 「あたしもなるべく差し入れするわね。頑張りすぎて体壊しちゃダメよ」 ありがとう。そう言ってお母さんはポストから溜まった数日分の郵便物を取り出して玄関の奥に消えていった。 お父さんの余命は、あと3ヶ月。
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