かけがえのない妹

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私が高校3年生に進級すると、結香は私と同じ高校に合格して入学した。 結香と私は仲が良くて、よく一緒に買い物に行ったり食事に行ったりしていた。 4月のある週末日曜日、この日は授業もなく部活も休みだが、私が大ファンの男優が舞台挨拶をする映画鑑賞チケットを結香が申し込んでくれて当選したため2人で映画館に足を運んだ。 映画を上映する前に、映画監督と映画に出演している男優2名と女優1名が舞台に上がり、司会者のインタビューに答えていた。 この映画は私が大ファンの男優が主役で、舞台挨拶で生の男優を見ることができて、私はとても感動していた。 ほどなく舞台挨拶が終わると場内が暗くなり映画が上映された。 私は映画に熱中していたため、2時間ほどの映画は、あっという間に終わってしまった。 映画が終わると結香と私はスイーツがおいしいと評判のコーヒーショップに行って少し休憩した。 「お姉ちゃん、嬉しそうだね!」 結香が言うとおり、私は大ファンの男優に会うことができた嬉しさで興奮していた。 カフェラテとスイーツをいただいて満足した結香と私は、春物の洋服を見るためにショッピングモールを散策した。 私が春もののかわいらしいワンピースを見つけて立ち止まって眺めていると結香が、 「お姉ちゃんは、色白でスタイルいいから似合いそうだね!」 と声をかけてくれた。 私は高校で演劇部に所属しているが、結香は高校でも中学の時から続けている陸上部に入部したようだ。 結香は私より少し身長が高くて、日焼けして色黒で、見るからに体育会系といった感じだった。 夕方になってお腹がすいてきた結香と私は、自宅に帰ることにした。 信号が赤で信号待ちをしていた私は、信号が青に変わったのを確認して横断歩道を渡り始めた。 すると私は急に後ろから突き飛ばされて、前のめりの状態で歩道上で転んでしまった。 そして、何かがぶつかったような大きな破裂音が耳に入ってきた。 何が起きたのかわからないまま起き上がって後ろを振り向くと、ガードレールにぶつかった車の近くで結香が路上に倒れていた。 私は慌てて結香に駆け寄って体をゆすりながら、 「結香」 と声をかけだが、結香が目を覚ますことはなかった。
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