変わらない毎日が

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変わらない毎日が

高校1年生になった俺は、机の上にノートとテキストを広げて勉強をしていた。 今やっと一段落ついたところだ。 腕を組みノートを見つめ、組んでいた腕をグッと上に伸ばす。 そのまま体もそわせてめいっぱい伸びをした。 いつもの様にノートとテキストを片付け部屋の扉を開けた。 この時は決まって空中に黒に近い紫色の粉のような物体が かすかに光ながらフワフワと浮かんでいる。 浮かんでいるというよりも生き物の様に漂いながらも 上や下にポワンと動いているようにも見える。 この動きにいつも驚き、後ずさりをして生きているのか? と思い目を見張って観察をしてしまう。 しかしどう見ても俺が知る生き物ではないのは見て分かる。 そうして決まって「なんだコレ?」とつぶやいてしまう。 ここまではいつも通りの日常だ。 ただ…今日は違った。 今日は何故だかその暗紫色にかすかに光る物体を 触ってみようと思ってしまったのだ。
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