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心の中のアレに触れてしまった
紫色で暗いのにかすかに光る得体のしれない物体は
いつもなら後ずさりをした後にすぐに消えてしまうのだが今日は違った。
その事で俺はソレに触れてみたいという衝動にかられてしまったのだ。
俺の手がソレに触れるか触れないかのその一瞬
小さくカキンと音をたててスッと消えてしまった。
その音はとても小さくてはかない
幻聴かと思えるようなそんな音…声だった。
触れても感触が無く触ったという実感すらない。
小さくかすかな音…気にしていなければ聞こえないぐらいの
はかない音でその状況を理解するのに時間が必要だった…
というより意識がとんで別のところへ行ってしまった感覚だった。
状況がつかめないままでいた時に、
ハッとした感じで今眠りから目覚めたばかりのような感覚で
意識を取り戻した。
当然目の前には先ほどの暗く紫色をした光る物体はいなかった…
心の中で、今日は勉強や色々と大変だったからな、
きっと疲れていていつものアレが違うように感じてしまったんだろう。
そう思って顔を勢い良く洗い夕飯を食べにリビングへと行った。
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