初めて耳にする声

1/1
前へ
/12ページ
次へ

初めて耳にする声

俺が目を奪われてしまったモノとは… 寝室にある大きな時計だ。 母さんはすぐに時間が分かるように目覚ましとは別で 文字盤の大きな時計を壁に掛けている。 その時計に俺の意識は完全に持っていかれた。 俺は今8時だと思っていたのに、 そこにある時計は2時を指していた。 俺の頭は一瞬で真っ白になってしまい考えるのをやめてしまった。 そのままどれだけの時間が経過したのか自分でも分からないが、 後ろから聞きなれない声でこうささやかれ意識を取り戻した。 「キミは約6時間アレにのっとられていたんだよ…キキキ」 ハッとして後ろを振り返るとそこには誰もいない… 全身から恐怖の感情が芽生え寒気と共に鳥肌が全身を覆った。 「ドコミテンノ?ここだよ…キキキ」 その声の方を見ると…
/12ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加