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「えっとー、あなたの食事はあるけど私達の分は家から持ってきても良いかしら?」
「あっ、そーだね。それじゃあ、あの抜け道の説明をしようか。」
そう言って、カイトは二人を2階に連れていった。
階段を上がっていくと踊り場があり、左に2つ右に2つドアがある。
2階の部屋は4部屋あり、すべて寝室だ。
階段の突き当たりは部屋ではなく、寝室の押し入れになっていた。
その突き当たりのところの壁を、カイトが手で円を描くと半透明で家の中が見えた。
「さあ、リオンのうちだよ。どうぞ、何でも持ってきて良いよ。」
父親に促され、母親と一緒にリオンはそこを通り抜けた。
通り抜けた先はリオンの家の2階の踊り場だった。
リオンと母親は1階にある台所へ行って夕食になりそうなものを探し、お盆にのせて2階に戻ってきた。
リオンの家は2階に2部屋あり、階段を上がると踊り場がある。そして、突き当たりは父親の家と同じで一室の押し入れになっていた。
なんということでしょう。
リオンと母親が台所で夕食を用意しているうちに、緑色の木の絵が書いてあるドアが突き当たりにできていた。
「あーっ!デパートと同じ!」
リオンは思わず叫んでいた。
夕食を運びながら、ドアのノブを回すと二人はあっという間に丸木小屋の踊り場に立っていた。
「お父さーん!ご飯持ってきたよー!」
元気よくリオンが声をかけると父親は、
「ドアの調子はどうだい?
あのドアは、リオンとお母さんと森の国の者にしか見えないからね。」
「あら、そうなの?
私大丈夫かしら?
なんだか、不思議なことばかりで。」
母親が不安になると、父親が手をとり大丈夫だよその内慣れるから、と優しく言った。
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