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リオン達は賑やかに夕食をとり、明日が仕事の母親のために早めに就寝することにした。
2階にある寝室は、カイトがいつもシングルベッドがある部屋を使っているだけだった。
いつ誰が使っても良いように、部屋の中はとてもきれいに掃除され、ベッドの用意もされていた。
「お掃除の担当の西さんが、お父さんの部屋だけでなく他の部屋までいつもきれいにしてくれているんだよ。」
「まあ、至れり尽くせりね。いつもお世話になっているのだから、私達が来ているときくらいは西さんにゆっくりしてもらいましょうね。」
ミサコは本当にあるじとなったカイトを森の国の皆さんが大切にしてくれているのだと感心した。
「それじゃあ、みんな一つずつ部屋を使うかな?なれないところで疲れただろう?
ゆっくりおやすみ。」
「お休みなさい、お父さん。」
「お休みなさい、あなた。」
久しぶりの家族の再会にほっとしたリオン達は、安心してすぐに眠りにおちた。
翌朝リオンが起きて台所に降りていくと、東さんが早くから朝食を届けてくれていた。
「おはようございます、お嬢様よくお休みになれましたか?」
「おはようございます、東さん。とてもよく眠れました。いつも食事のお世話をありがとうございます。」
「そんな、お礼を言われるようなことではありません。私の家は先祖代々あるじにお仕えしております。東の家はあるじの食事を任されて、本当にありがたいことです。
それでは皆さん、ごゆっくりどうぞ。」
東さんは、ゆっくりとした足取りで帰っていきました。
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