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屋上のお子さま遊園地でリオンが遊んでいる間、両親は自動販売機横の喫茶スペースからリオンを見守っている。
最初に乗るのは小さなモノレールで、屋上の回りを一周する。
小さいながらも高低差があり、幼稚園くらいの子供には充分刺激的だ。
一番高いところからビューンと降りるときが気持ちいい。
「キャーッ!」
と、可愛らしい悲鳴が聞こえる。
次は、椅子に座ってコマのようにビュンビュン回転しながら上下に動く乗り物。手すりをしっかり握り目が回らないようしっかり目をつぶる。
それから、後はゆっくりと遠くが見渡せる観覧車にのって、町の中で一番高いところから遠くの山々を見渡す。
とてもスッキリした解放感に包まれる。
観覧車には時々両親も一緒に乗っていた。
「リオンのおうちはどっちにあるの?」
「えっとね、こっちの方かな?」
リオンの母が西の方を指差す。
「あそこの山の下に大きな赤い屋根が見えるだろー?あそこの左側の方におうちがあるんだよ。」
父がもっと詳しくリオンに教えてくれた。
お昼近くなってくると、
「さあ、そろそろご飯を食べに行こうか。」
リオンの父がそう言って、みんなで6階にあるファミリーレストランへ移動した。
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