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それから数ヵ月。
リオンと守山くんは、ワークランドで遊園地や動物園や美術館やお洒落なレストランでデートを楽しみ、時々カイトのうちに遊びに来た。
ある日、森の国にある花畑をリオンと守山くんは歩いていた。
「リオン。」
守山くんは前を歩いているリオンに、優しく声をかけた。
「なぁに?」
リオンが振り返ると、優しい風が吹き長い髪がサラサラと揺れた。
「僕と結婚してください。」
守山くんはリオンの手をとり跪き、返事を待っている。
「はい。お待ちしていました。」
リオンは、ニコニコしながら答えた。
守山くんもホッとした顔をしていたが、また真面目な顔をして、
「リオン、もうひとつ話さなくちゃいけないことがあるんだ。
実は、僕はリオンのお父さんの次の主なんだよ。
それでもリオンは僕のことを、ずっと好きでいてくれる?」
「はい。でも、主になったら森の国から出られなくなるんでしょ?
大地はそれで大丈夫なの?」
「もうずいぶん前から覚悟はできているよ。
早くにわかっていたから、ワークランドでも暮らしていたし、目一杯普通の生活を楽しんでいるから、突然その日が来ても僕は森の国の中だけで暮らす覚悟はできているよ。
それに、リオンがいてくれるなら僕はそれだけで充分だよ。」
「私も、ダイチがいてくれるだけでいい。」
「ありがとう、リオン。」
そう言って、ダイチはリオンを抱き締め長い長い口づけをした。
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