再会

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再会

 家に着き、仕事から帰ってくる母親を待っているリオンは、何時も通り簡単な夕食を作る。 母親の休日は土日祝日だが、リオンの休日は平日の水曜日と木曜日なのでなかなか一緒に休めない。 なので、リオンがお休みの日は夕食を作り母親が帰ってくるのを待つのが決まりになっていた。 今日の夕食は、親子丼と味噌汁だ。ついでに、沢庵もつけた。 母親が仕事から帰ってきたので、いつもどおりすぐに夕食となった。 「リオンも親子丼上手に作れるようになったね。」 「まだまだお母さんの味には到達しません。 いつになったら味付けに苦労しなくなるんだろー。」 食後のお茶をゆっくりと飲みながら、リオンは父親の話をすることにした。 「ねえ、お母さん。お父さんと結婚するときお父さんはどんなプロポーズだったの?」 「そうねー。なんだか、冗談混じりで変なプロポーズだったわよー。」 「えー?何て言ったの?」 「たしか…。美沙子(ミサコ)さん僕と結婚してくれますか?って聞くから、お受けしますって返事したんだけど。お父さんたらその後で、実は僕は将来森の国の主として、別の世界で暮らさなくちゃいけないって言うのよ。」 父親は日頃から冗談が大好きで、母をよく笑わせていたそうだ。森の国のこともすっかり冗談だと思った母親は、父親がその時自分を笑わせようとしていると勘違いしたらしい。 父親もこちらの世界で働いていたので、それでも何も不都合はなかったが。 ただ、それは森の国の主として暮らすまでのこと…。
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