大っ嫌いなあなたへ。

私には彼氏がいる。

まずその太り加減。暑苦しくて嫌い。出会った頃は痩せていて素敵だったのに。

口が臭くて嫌い。キスしたいとも思えない。

足が臭くて嫌い。口も臭いから同じベッドで寝たいと思えない。

洗濯しても洗濯してもあなたの下着だけ臭くて嫌い。臭いが移らないように隔離して干すしかない。

休日なのに私の事をほったらかしてギャンブルに行くあなたが嫌い。

自分が良ければそれでいいと思ってるし、自分より下の人間を見つけて観察して喜びを感じながら仕事をするあなたが嫌い。職場の話なんて聞きたくない。

私と結婚する予定がないあなたが嫌い。なんのために付き合ってるの？

つまらないギャグを言うあなたが嫌い。面白くない話なのに、私は笑ってしまうから。

健康診断でひっかかるあなたが嫌い。無駄に不安になって心配でたまらなくなるから。

精密検査の末、入院したあなたが嫌い。毎日お見舞いに行ってやらなきゃいかないから。

また遊園地行こうねって言ってくれたあなたが嫌い。もう2度とあなたとは行けないから。

今更私に感謝の言葉を述べるあなたが嫌い。
今更謝ってくるあなたが嫌い。
私より先に死んでしまうあなたが嫌い。
涙が止まらないから。喪服なんて、もってないし。

骨だけになったあなたが嫌い。もうあの臭い匂いを嗅げないじゃないの。
臭い足も、臭い口も、焼かれて、壺に押し込められちゃった。

もう馬鹿話ができないあなたの骨が嫌い。いくら話しかけても返事がないから。

この家が嫌い。もう、あなたが帰ってこないから。

あなたが嫌い。ずっとあなたの事を忘れられないから。
大っ嫌い。未だにあなたを愛してやまないから。