二章 山賊退治

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自国での功績などアルケット王子にもワイズ国にも全く何の関係もないのだから、減免の対象にはなり得ない。 アスタルを尼僧にするより、アスタルを廃嫡の上で処刑した方が後々の禍根も残らない。 だが実際そうしたところで、ただそれだけでワイズ国の怒りが収まるかは疑問だ。 そしてもしそれで怒りが収まらなかった場合、アスタルの死は完全に無意味だ。 アスタル自身は自分のこの後をどう考えているのか──。 ──本当に、このままアスタル様を城へお戻ししていいのだろうか……? アスタルの明るい微笑みを見つめながら──ランディスはそんな事を思った。
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