違和感

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 ピピピ ピピピ ピピピ 携帯のアラームとバイブの振動で目が覚める。昨日とは打って変わって気づいたら寝ていて、全く夢を見ることなく朝を迎えた。一度身体を伸ばしてから、枕元のデジタル時計を見ると、11月16日6:30と表示されていた。改めて自分の感覚が正常であることを認識し、朝の身支度をしてリビングへ向かう。すると、 「どうしたの?早いじゃない。また、嫌な夢でも見たの?」 と母さんが声をかけてくる。なぜなら、普段登校している時より、起きるのが30分も早いからだ。ただ、登校するだけなら7時に起きれば間に合うので、いつもそうしていた。 「いや、今日はスッキリ起きれたよ。それと、これからはこの時間に起きて登校するよ。」 「なんかあるの?」 「いや、昨日早くいったらそれも悪くないなと思って。迷惑かかっちゃう?」 「別に迷惑ではないけど。まぁ、いいわ。ご飯できてるから、運んで食べなさい。」 と言われ、素直に朝食を食べる。そして、準備をして学校へと向かう。寒すぎることなく清々しい朝だ。天気だけではなくて、これからまた朝の時間を東條と過ごせると思えば、気分まで清々しかった。
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