違和感

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「え、でも佐久間くんは困らないの?」 「他にも使えるやつあるから大丈夫だよ。それに、本当に筆箱とリモコンを間違えてくるような珍しい人に出会うことなんて滅多にないしね。」 「バカにしてるよね?」 「そんなことないよ。貴重な経験をさせて頂きました。」 「やっぱりバカにしてるじゃん。」 と少しふて腐れたようにそっぽを向く。 「ごめんって。これ貸すから許して。」 とさっき取り出したシャーペンと消しゴムを渡す。 「もう。でも、ありがとう。」 「どういたしまして。」 と声をかけたところで、ドアが開きちょうど藤本未来が登校してきた。 「あ、未来ちゃんおはよう。」 と東條が明るく声をかける。それに対して藤本未来も 「雫、おはよう。」 と返している。そして、 「未来ちゃん聞いて。またやっちゃった…。」 と先ほどのリモコンを見せる。それだけで、藤本未来は察したようで、 「もう何回目よ。今度から私が雫の分の筆箱用意した方が良さそうね。」 と呆れながらも早速東條の分の筆記用具を出そうとしている。
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