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「佐久間くん、どうして今日は早いの?」
「今までダラダラとした生活だったから、しっかりしようと思って。」
「それで早起きを?」
「そう。」
「別に佐久間くん、しっかりしてると思うけどな?」
ちょっと褒められて嬉しいがそれよりここで、
「本当?これからはもっとしっかりするよ。そして、東條のことを助けるよ。」
と宣言する。
「困ったら助けてくれるってこと?」
「そう。もし何かあったら言ってね。」
「じゃあ、その時はお願いします。」
とニッコリ笑ってぺこりと頭を下げてくる。そして、朝のルーティンの花の水やりをしに行く。
東條には伝わらなくて当たり前だが、ここで東條にしっかり宣言しておくことによって、もうこんな悲惨なことは起こらせないようにしたいという決意だった。というのも気づいたのだ。1回目と2回目では確実に状況が違う点が出ていることに。少なくとも1回目の時には、11月18日までに早起きすることはなかった。ただその現場にたまたま出くわしただけだった。そして、2回目は早起きするようになり東條との接点が増えた。そして、現場に出くわした時には東條の手作りクッキーを持っていた。俺の行動ひとつで現状を変えられるのかもしれない。そして、どういう理屈かは分からないがきっと俺は東條を助けるためにこの11月15日から18日までの4日間をループしているのだと悟った。だからこその決意だった。
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