プロローグ 友達のはじまり。

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プロローグ 友達のはじまり。

ある日、幼馴染が男の子と、男の子同士でキスをしていた。 私の体の中で、何か、感情の類の何かが、胸の真ん中を軸に、渦を巻いて暴れまわっていた。 そのせいで頭がパンクして、そのせいで呼吸もおろそかになって、そのせいで一歩たりとも動けなくって、私に気づいていない二人が去るまで、校舎裏の影に身を潜めていた。 いったい何の感情なんだろう、これは。良いものではないけれど、その正体が掴めない。 驚き? 恐怖? 罪悪感? 嫉妬? わからない。 どれでもあるような気がするし、どれでもないような気もする。 とりあえず、わからないということは怖くって、それと、気まずくもあって、それ以降幼馴染とは、しばらく話せなかった。
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