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僕たちは、いつも隣にいた 雨の日も、晴れの日も、雪の日も、同じ場所に並んで、光をみてた 日差しの強い日には、どちらかが、傘をもっていってやったり、元気のない日には、そっと背中に手を添えてやったりした でも、僕たちは、家族でも、友達でもなかった 僕たちは、ただ、同じ場所で、同じものをみてるだけだ 縁を交える必要も、言葉を交わすこともない 陽が高くなると、どこからともなくやってきて、陽が沈むと、誰にともなく“じゃあ、また”と言って、去っていく そんな日々が、しばらく続いたある日、あいつが、ぱたりとこなくなった ひとりは、少し、心細かった それでも、僕たちは、家族でも、友達でもない 「ねえ、僕たちってなんなんだろう」 「 さあ…、 」 数日後、戻ってきた、慣れた気配に問いかけると、あいつが、こっちを向く 気配がした 「じゃあ、また」 「ああ、また」 僕たちは、ゆっくりと沈む夕日をみてから、別々の方向へと歩きだす そして、きっとまた明日、ここで会うんだろう
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