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第十一章 アキヒトの決意 その2
「ハルカさん、うちの実家に一緒に行ってもらえませんか?」
休みの前、切符を渡しながらアキヒトは言った。
「母さんに紹介したいんです、ハルカさんのこと。」
驚いた顔をして彼はアキヒトを見ていた。
「切符代、出すよ?」
「いいんです。俺が連れて行きたかったから。」
そう言って、ハルカさんの手を握る。
「ねえ、母さんに会ってもらえませんか?」
「僕でええの?」
「もちろんです。」
心は決めている。
それがハルカさんに少しでも伝わると良いなと
彼は思っていた。
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