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第十六章 カイトの反抗 その2
「本当にどうしたのかしらね、あの子。」
と、母さんがため息をつきながら言う。
「あんなこと言う子じゃ無かったんだけど。」
アキヒトは気まずくなった空気を感じてやきもきしていたが、
「母さん、久しぶりに俺が料理するよ。
今から買出しに行って来る。ねえ、ハルカさん買い物に行こう。」
そう言うと、ハルカさんを連れ出して外に出た。
「ハルカさん、ごめんね。」
買い物に付き合わせながら謝ると、
「ええよ僕は。」と言われる。
あまり男には嫌われないタイプの人だと思うんだけどなと
ハルカさんの綺麗な顔を見ながら、アキヒトは考え込んでいた。
きっと何かほかに原因があるに違いない。
「ね、アッキー何作る?」
「そうだね、何にしようかな。」
他愛もない会話をしながら、彼はカイトの事を考えていた。
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