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そして後日…。
またも怪獣学の授業が始まる。
「…という経緯があっりまして…。
ダダ星人のミクロ化銃の原理をついに解明。
怪獣をソフビサイズへと縮め食糧提供する事で、人類は食糧危機を免れる事に成功し怪獣共存の道が拓けたのです。
後にこれを法令化。
怪獣の成育及び一般生活怪獣に限り。
飲食の際にミクロ化銃を使用し、小さくなって良い事になっています。
この全人類食糧危機からミクロ化銃実用化までの…。
この出来事を1973年怪獣ショックと言われてます」
「先生!!僕も怪獣みたいに!!
小さくなって、プリンにダイブしてみたいで~す。
何で人間はミクロ化銃で小さくなって、食べ物を食べてはいけないんですか~?」
「そこは…。
食品栄養学と食品流通経済学が関わってきますね。
詳しくは高校で習いますが…。
それを国単位でやって失敗した国があります。
当時の旧共産圏の多くでそれは起きたのです。
ココに一つの栄養のある惣菜パンがあるとします。
この一つのパンを、ミクロ化された人10人で食べ、皆お腹いっぱいになったとします。
ですが…。
食品の栄養で言えば、元と同じ10分の1の栄養しか摂取出来てないのです。
ミクロ化し腹は満たされても栄養まで補える訳ではなかった。
気付いた時には既に遅く。
食糧品が必要量経済として回らなくなっていた。
ついには、慢性的な栄養失調と食糧難の二重区が重なり餓死者を沢山出したのです。
ウルトラストーンからなる鉱石生命体と、我々人類が必要とする栄養素は違うのです。
人類にとってバランスを欠く発想と行為…。
それこそが人類生存の最大の脅威となるのです」
ムラマツ先生の授業は続く。
そして僕は空をポカリと眺めながら、ある事を考えていた…。
『ツインテールのアフロ…。
似合ってたな……』
ココは怪獣と人間が共に共存している地球。
僕らはこの地球で生きている。
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